こんにちは。
うらりんです。
帯状疱疹は、皮膚に赤い水ぶくれができますが、日本人の3人に1人がかかると言われています。
初めは、虫刺されやあせもと勘違いして、対処が遅れてしまう人も少なくありません。
治療が遅れてしまうと、ビリビリっとした痛みや、クギを刺されたような痛みが、時に長く続くこともあります。
顔に、帯状疱疹ができた場合、口角がちょっと下がった気がしたり、目をつぶろうとすると、しっかりつぶれず、顔面まひになることもあります。
「チョイス」(2016/08/13放送)より、まとめました。
帯状疱疹顔ってホント?
帯状疱疹は、幅広い年齢でかかりますが、なかでも55歳から64歳が、もっとも発症している人が多いです。
帯状疱疹にかかったAさんは、最初入れ歯を入れてから、なんだかイライラして、口の中全体に痛みを感じたのですが、唇は痛くありませんでした。
半分痛いのか、全体が痛いのかわかりませんでしたが、とにかく痛みを感じ、すぐに歯科医院を受診します。
すると医師からは、「なんでもないよ」と告げられますが、それでも痛みはあるので、なんだろうと思います。
そこで、他の歯科医院を受診しますが、そこでも原因はわかりませんでした。
それから1年半後、顔に異変があることに気づきます。
それは、顔に赤い発疹のようなものができていたので、近くの病院へ行くと、帯状疱疹と診断されます。
帯状疱疹は、ウィルスが原因の病気ですが、水ぼうそうウイルスです。
水ぼうそうにかかったことのある人なら、誰でも帯状疱疹になる恐れがあります。
水ぼうそうが治っても、水ぼうそうのウイルスは死滅しません。
体の中の神経節と呼ばれる神経の奥に、潜み続けているのです。
この水ぼうそうウイルスは、ストレスや疲れなど、体の抵抗力が弱ったときに再び現れ出します。
ウイルスは、神経の中で増殖し、神経を伝って、体の表面に現れます。
その姿が、赤い水ぶくれ。
ウイルスは、神経に沿って移動するため、水ぶくれは帯状に広がります。
水ぶくれは、多くの場合、痛みを伴います。
現代の医学で、水ぼうそうのウイルスを取り除くのは、不可能なんです。
Aさんの場合は、目の下に水ぶくれが、帯状にできました。
Aさんは、頭痛だけでなく、一番痛かったのは、鼻の中心から、まぶたの上にかけて痛みが走ったそうです。
帯状疱疹の原因は?
一番の原因は、加齢による発症です。
60歳を超した人だと、帯状疱疹を発症する人が増えます。
若い人でも、すごく疲れたり、大きな病気をしたときに、帯状疱疹がなりやすいです。
季節的にだったり、環境が変わったり、決算期で徹夜が続いたり、体に疲労が蓄積したりすると、出てくる可能性があります。
帯状疱疹症状は?
痛みを感じる人が多いのですが、最初は、ピリピリとしたりチクチクしたような痛みが出たり、2~3日しますと、その部分に赤いブツブツ発疹が出てきます。
もうしばらくすると広がってきたり、水ぶくれが出たりします。
水ぶくれが出ると、帯状疱疹は、完成で、痛みもかなり強くなっています!
虫刺されや、あせもと間違えたり、あとは腰が痛いなと思って整形外科の先生に、湿布貼ったら、なんか水ぶくれがでちゃったから、かぶれじゃないか?
それで皮膚科に来られる人がいます。
自己判断で、虫刺されだろうと、自分で治療を始めてしまって、結果的に医者にかかるのが遅くなって、ちょっと治療のスタートが遅れることもあります。
帯状疱疹うつるお風呂は大丈夫?
水ぼうそうのなったことのない子供や、予防接種を打ってない人は、接触すると、小さなお子さんは、水ぼうそうを発症する恐れはあります。
水ぼうそう自体は、空気感染します。
帯状疱疹の場合は、ウイルス量がそれほど多くないので、接触に気をつけることが大事です。
もし、水ぶくれを破ってしまった場合には、家族でお風呂は入らない方が良いのか?
お風呂のお湯でうつるかというと、可能性としては低いです。
ただ、小さい子供がいる場合は、お風呂の順番を変えるなど、避けた方が良いかもしれません。
帯状疱疹になったら?
・体を十分に休める
体の疲れのサインとして出てくるので、なるべくゆっくりすること。
・アルコールを避ける
アルコールを飲むと、体に負担がかかりますし、循環が良くなって、ズキズキする痛みが増える可能性があります。
・ぬるめのお風呂にゆっくり入る
帯状疱疹の場合、温めることで、痛みが和らぐ人が多いです。
水ぶくれをやぶったりしなければ、お風呂へ入ってやさしく洗う分には構いません。
ぬるめのお風呂であれば、体をリラックスさせる意味でも、構いません。
・小さい子供との接触を避ける
水ぼうそうにかかっていないお子さんやワクチンを打っていないお子さんがいる場合は、特に気をつける。
妊婦さん自体免疫が落ちているので、接触は避けた方が無難です。
・水ぶくれは自分でつぶさない
水ぶくれができている事自体、ある意味外からの予防・2次感染を防ぐ事になるので、自然とかさぶたになるので、医療機関でつぶすことはありますが、自分ではつぶさない。
帯状疱疹発症部位は?
通常、帯状疱疹は、体の片側だけにできます。
左右どちらかに痛みが出ます。
これは、背中にある背骨の骨の合間から知覚神経が、左右にペアに出ています。
その根元に神経節と言って、ウイルスが潜伏感染しています。
ある一部分の神経節、右だったり左だったりにある神経節からウイルスが再活性化し、そのエリアに沿って体の前の方だったり、顔の方に帯状疱疹が出てきます。
基本、体中の神経節にウイルスは潜んでいます。
なので、どこから出てきてもおかしくはありません。
1つウイルスが出てくると、体が感知して、体の防御力で、免疫が立ち上がります。
他から出てくるのをブロックします。
次々に出てくることはありませんが、ごくまれに免疫力の落ちている人が、多発することはありますが、ほとんどの帯状疱疹は片側です。
顔 17.6%
腕 14.5%
おなか回り 31.2%
腰 19.6%
脚 17.1%
帯状疱疹治療は?
基本は、ウイルスをたたく、抗ウイルス薬(のみ薬)です。
皮膚だけなので、塗り薬だけでも良いのかと思いますが、神経から出てくるので、体の中を治療することが必要です。
一般的には、のみ薬です。
痛みが強いとか、皮膚の症状がひどい場合は、入院をして点滴をします。
塗り薬は、皮膚を保護する役割で使います。
痛みに対しては、痛み止めを使います。
どの段階で、病院へ行けば良いのか?
たいてい痛くなってから、数日4~5日以内には、皮膚のサイン、いきなり水ぶくれが出てくる場合もありますし、虫刺されのようなポチポチした発疹が痛いエリアに出てきたりしますので、痛みが先行して、発疹が何か出てきて心配だったら、その時点で病院に行かれれば良いのでは?
帯状疱疹どれくらいで治る?
抗ウイルス薬を飲むとだいたい1週間~2週間くらいで、かさぶたになります。
皮膚のかさぶたになったら、そこでウイルスは終了というか、消えるのですが、痛みは、多くの人の場合、1か月程度でなくなります。
ただその後で、痛みが続いたり、人によって皮膚の治りが遅くなったりします。
治療が遅れると、神経の炎症が増えたり、ウイルスが増えてしまうので、できるだけ早い治療が必要です。
ほっといた場合は、自分の免疫力がありますが、薬を使って、早くウイルスを少なくする事で、症状が良くなりますが、どうしても治療が遅れますと、皮膚の症状の範囲が広くなり、痛みが強くなったりします。
帯状疱疹合併症は?
Bさんは、耳の裏とクビの後ろに症状が現れました。
すぐ異変に気がつき病院を受診したところ、帯状疱疹と診断され、薬での治療を始めました。
ところが発症から数日後、目が閉じにくくなって、うがいをすると、左から水が漏れるような感じがして、鏡を見ると口角が下がったような気がしました。
実は、目が閉じにくくなったり、口角が下がって口がきちんと閉じないのは、帯状疱疹による合併症から来ています。
これは、帯状疱疹が出来た場所が大きく関係しています。
Bさんの帯状疱疹が発症したのは、頭にある三叉神経(さんさしんけい)です。
三叉神経は、顔の感覚を脳に伝える神経です。
三叉神経に帯状疱疹が現れた場合、同時に運動をつかさどる神経も炎症を起こす場合があります。
Bさんの場合、目や口の顔面に症状が現れたのです。
これがラムゼーハント症候群と呼ばれる合併症です。
Bさんの目はかすみ、口は、食べ物が出てしまうと言った症状が出ました。
そこで、再びBさんは病院を受診します。
すると、点滴をその日から始め、4~5日続けて(1回)1時間ぐらいかかりました。
Bさんの治療は、抗ウイルス薬の内服とステロイドによる点滴治療です。
その結果、帯状疱疹の症状とともに、顔面麻痺もすっかりよくなりました。
三叉神経の走っている耳の部分には、顔の運動をつかさどる顔面神経と、聴こえるなど、耳の感覚をつかさどる聴神経があり、近接しているのですが、そこへウイルスが入ると、顔面神経の炎症で
、顔の麻痺がおこります。
耳や目のあたり、口にまでのびている三叉神経ですが、この部分に帯状疱疹を発すると、顔面麻痺や味覚障害の他にも、様々な合併症を引き起こす可能性があります。
例えば、耳の近くだと、めまいや難聴と言った症状が現れます。
目の近くでは、角膜炎、視野がかすみがっかったようなブドウ膜炎、視力の低下を引き起こし、最悪の場合は、失明に至ることもあります。
どの部位にできるのか、人それぞれなので、何が原因とかというわけでもなく、ストレスがたまたま頭部にあるとか、そういうわけでもなく、足に出る人や顔に出る人の原因は、特にありません。
難しいのが、帯状疱疹の発疹が出ないで、顔面麻痺になるケースもあるんです。
ラムゼーハント症候群の場合は、耳の周りの発疹。顔面神経麻痺、難聴やめまい、それと全部そろうと完全型になります。
皮膚に症状が出ないと、まず耳鼻科に行かれることが多いと思います。
耳鼻科の先生は、経験により、耳に水ぶくれが出なくても、左右腫れ方が違っていて、片方だけ赤味があるとか、口の中に発疹が出ることがあるので、そういったところを見ながら、帯状疱疹かどうか調べていきます。
皮膚に何かあったら、まず皮膚科へ行ってください。
Bさんのような場合は、皮膚科から耳鼻科もしくは眼科へ受診してもらうことになります。
ラムゼーハント症候群の場合、顔面麻痺だと、重症だと後遺症が残ってしまう事があります。
顔面だけでなく、他の身体の帯状疱疹でも、腹筋まひや排便障害なども出てくることがあります。
帯状疱疹の原因2回再発する?
抵抗力が下がったときになるので、他の病気になったときに併発する場合もあります。
例えば、白血病、がん、糖尿病など、免疫力が下がって、それが原因となって発症することもあります。
そういう場合は、わりと重症化しやすいこともあります。
たいていは、帯状疱疹は、一生に一辺の病気ですが、中には2回・3回と何回も繰り返す人もいます。
まとめ
顔面は、見た目の問題だけでなく、麻痺により、日常の生活にまで影響されます。
虫刺されと勘違いしやすいところが難点ですが、3000円ほどで検査ができるようですので、少しでもおかしいと思ったら病院へ行くことをおすすめします。
ためしてガッテン帯状疱疹の痛みになる前に最初の発疹1個で見分ける方法
帯状疱疹の症状初期はかゆみ顔?痛みいつまで場所?早期に病院へ!
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